2021年2月に実施された品質管理検定2級に合格しました。
品質管理検定2級合格を目指している人のために掛かった費用、勉強方法や使用したテキスト、勉強に際しての気づき等をまとめておきます。
品質管理検定2級について
品質管理検定(QC検定)とは日本規格協会グループが実施している民間試験のことで、試験では品質管理に関する知識の程度を問われます。
https://webdesk.jsa.or.jp/common/W10K0500/index/qc/
製造業関連の会社に務めている方であれば名前くらいは聞いたことあるかもしれません。
メリット
メリットの前に個人談ですが、僕は技術士 経営工学部門の取得を目指しているのでその一環で学習を行いました。仕事では直接品質管理に関わるわけではありませんが、製造業に携わる者としては常識的に備えていて良い知識だとは思います。
仕事で直接品質管理に携わる方でも品質管理の手法を体系的に学ぶ機会がない方は多いと思います。そういった方にとっては学んだことが仕事に直接活かせるためおすすめの資格です。
費用
今回合格までにかかった費用をまとめるとこのようになります。独学で資格取得を目指したので掛かった費用はテキスト、過去問、受験料です。
テキスト、過去問は手間を惜しまなければ中古、フリマアプリで探すのも良いと思います。マイナー資格は出品数が少ないのですが、根気よく探せばもう少し安い費用で手に入ると思います。
項目 | 費用 |
テキスト | 2,000円 |
過去問 | 3,000円 |
受験料 2級 | 5,500円 |
合計 | 10,500円 |
勉強方法と使ったテキスト
勉強方法はテキストで出題範囲の内容を理解し、過去問で確かめ、理解不足な部分を補う、という方法でいたってオーソドックスだと思います。
テキスト、過去問集共に種類は少ないもののAmazon、フリマアプリ等で購入できます。どれでも良いと思いますが、一応僕なりにレビュー等を見て選択したテキストを紹介しておきます。
テキスト:1回で合格!QC検定2級テキスト&問題集
先に断っておくとAmazonのレビューでは酷評されています。受験前は何とかなるだろうと思ったこと、まともそうな選択肢がこのテキストしかなかったのでしょうがなく選択しました。同様のことがレビューにも記載されています。
受験後に改めてこのテキストを振り返っても評価は変わりません。良いテキストとは言えませんが、選択肢が他にないのでこのテキストで勉強する、といった評価です。
重大な欠点は出題範囲を完全に網羅していない点です。
過去問を見ると、テキストに載っていない公式や語句が出てきます。手法分野の計算問題は公式を理解して覚えていないと解けない問題があるため、全く手がつけられなくなります。これらの問題は切り捨てるか、過去問題集で学習することになります。(特に検定。Welchの検定、データに対応のない場合のt検定など)
たまたま1回で合格したものの、落ちたらこのテキストのせいにするつもりでした。
過去問:過去問題で学ぶQC検定2級 2021年版
過去問題集はこれ一択だと思います。過去5年分の過去問題と解説が載っています。予算が許せば最新版が良いと思いますが約3,000円ほどします。フリマ僕はフリマアプリ(メルカリ)で2019年版を1,700円ほどで購入しました。出題形式は変わっていないので多少古くても問題ないとの判断です。
上述しましたが、過去問では主に手法分野(計算問題)で上記のテキストに載っていない初めて見る公式、語句が出てきますが、過去問題集は解説が比較的しっかりと載っているので解説を見ながらさらに学習を進めます。
ちなみに個人談ですが、テキストに載っていなかった公式等は時間不足もあり学習をあきらめましたが、それでも合格レベルまでは到達できました。もちろん運もありますが。
過去問が解けるようになるようになっていればほぼ合格できるレベルになっていると思います。
その他の気づき
出題傾向
品質管理検定2級の出題傾向は毎年同じでここ数年はほとんど変わっていません。大問が16問前後、設問が100問前後から構成され、手法分野(計算問題)と実践分野(知識問題)がほぼ半々の割合で出題されます。
勉強時間と受験前のレベル
僕が勉強に使った時間は約15時間です。テキストに10時間、過去問に5時間くらいでした。
受験前には過去問の手法分野(計算問題)は6~8割、実践分野(知識問題)はほぼ解けるくらいのレベルでした。
手法分野(計算問題)はテキストには載っていない内容が出るとお手上げ状態でした。計算問題は基本的に公式を何も見ずに導出できる状態になっていないと解けないのでマークシートの運にまかせるしかありませんでした。
実践分野(知識問題)は学習前から既に知っている内容が多かったので特段学習しなくてもわかる内容が多かったです。これは僕が製造業で働いていることが有利に働きました。(品質管理検定なんて製造業関係者しか受けないから受験者皆条件は同じか?)
なぜ合格できたか?
受験後の自己採点の結果、全体の正答率は86%でした。分野別の正答率は、手法分野(計算問題):78%、実践分野(知識問題):94%でした。合格基準は正答率70%と言われているので、計算問題も合格水準に達していますが、知識問題で稼ぐ形でした。
合格できた主要因は実践分野(知識問題)が既に知っている内容ばかりで学習せずとも高い正答率を出せた点だと思います。出題割合がほぼ半々なので計算問題もそれなりの正答率を出す必要がありますが、知識問題に勉強時間を割かずに高得点を出せたことが大きかったです。計算問題は苦労しましたが、15時間程度の勉強時間で合格基準には到達できました。当然学習時間には個人差あると思いますが、過去問の計算問題で70~80%の得点をとれるようにはなっていました。
まとめ
技術士経営工学部門取得の勉強の一環として品質管理検定2級を取得しました。勉強方法、費用、その他の気付きについて記載しておきましたので今後資格取得を目指す方の参考になれば幸いです。